今日は英語の形容詞について説明をしていく。
形容詞の役割は2つしかない。それは名詞を具体的に説明したり、特定したりすること。
ちなみに、名詞は犬・ネコ・家・仕事・車・人・コンサートといったペット・人・物・イベントなどが、それにあたる。
そして形容詞は名詞しか修飾しない。まずは、形容詞の役割と、形容詞は名詞しか修飾しないということを覚えておこう。
・形容詞の基本イメージ
・複数の形容詞が置かれる順番
・2つ名詞が連続で並ぶ場合、前の名詞は形容詞的な働きをする
・形容詞を主語(be動詞)・目的語の後ろに置くと、直前の名詞や主語を説明する

形容詞の基本イメージは、このような何かを指すようなニュアンスになる。
ここから『名詞を具体的に特定する』、或いは『名詞を具体的に説明する』という意味が派生する。特に『具体的に』というのが、形容詞の大きな特徴だ。
そして形容詞を理解するためには英語圏の人たち特有の性質を理解しておく必要がある。その性質はというと、『重要なことから先に述べる』ということ。
英語圏の人たちはよく結論から述べる人が多い。そして話を短くまとめるために、重要な要素を文の冒頭に持ってくる。この英語圏の人たちの性質を理解すると、形容詞の使い方がよく分かるようになる。
名詞の前に置くことで、余計な誤解を生まないようにする。つまり限定するということ。そして、名詞の後ろに置くから、先にくる名詞となる主語や目的語の説明をする。
だから、名詞の後ろに来る形容詞は前の名詞を説明することになる。英語は前の単語ほど重要な位置づけとなる。これは最後に説明をする。
文章を読んでいると、形容詞が名詞の前に複数置かれるケースがある。実は、形容詞はグループごとに順番が決まっている。下の表が、名詞の前に置く形容詞の順番を表したものになる。
限定詞 | 感情・評価・大きさ | 新旧 | 材料・所属 | 名詞 |
a | beautiful・big | new | leather | bag |
the | nice・small | old | steal | machine |
そして、もう1つ形容詞の大原則を説明すると、複数の形容詞が名詞の前に置かれる場合、順番は事実に近いほど名詞の近くに置かれるということ。
例えば、上の表の『leather bag (革製のバッグ)』・『steal machine (鉄製の機械)』は事実を表している。一方『beautiful new bag (美しく新しいカバン)』・『nice old machine (良い古い機械)』は人の感覚で新しいと感じたり、古いと感じたりする。人の美的センスもさまざまであるという事は言うまでもない。
もっと言えば、人によって良い悪いの判断が分かれる。だから、感情・評価・大きさ・新旧に関する言葉は、事実を意味する形容詞ではないということ。形容詞が複数並ぶ場合、事実に近い形容詞が名詞の前に置かれ、逆に感覚・評価・新旧を表す形容詞は名詞から遠い位置に置かれるというルールがあることを覚えておこう。
もう1つ重要な形容詞のルールを説明する。それは、名詞が連続して2つ並んでいる場合、前の名詞は形容詞的な働きをするということ。下の例文を見て欲しい。
I have a-five-years-old daughter.
(私には5歳になる娘がいる。)
He is professional baseball player.
(彼はプロの野球選手だ。)
『daughter』の前の『a-five-years-old』と『player』の前の『baseball』は、両方とも名詞なんだけど、形容詞的な働きをする。これが、2つ連続して名詞が並んだ場合の名詞の形容詞化というルールになる。
これは意外に多くの人が理解していないから、この概念を覚えておくと、英文を読んだ時に『これは名詞の形容詞化だな』ということが瞬時に分かるようになる。
最後に、形容詞の説明に関する働きについて解説する。
名詞の後ろに形容詞が置かれている場合、これが形容詞の主語・目的語の説明をするケースになる。これが形容詞の大原則で、この大原則を覚えておくと、文章中の形容詞を見た時に、『限定の形容詞』なのか、『説明の形容詞』なのか、簡単に理解できるようになる。
① I am looking for somebody better.
(私はだれか良い人を探している。)
② I am looking for something new in this shop.
(私は何か新しい物をこの店で探している。)
③ I will keep the door opened.
(私はこのドアを開けておくつもりだ。)
④ This building is 150 meters hight.
(この建物は高さ150mある。)
⑤ This river is 3 meters depth.
(この川は3mの深さがある。)
この5つの英文に共通しているのは、前の名詞を説明しているということ。
例えば、『I am looking for someone.』、『I will keep the door』、『This building is 150 meters.』だけだと具体的に何のことを言っているのか、理解ができない。何か不足している感じがする。その不足感を後ろの形容詞で補っているんだ。
そう、形容詞は名詞の後ろに置く場合、不足感を埋める役割を果たすということを覚えておこう。

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